ガンの重粒子線治療とは?(第三回)

こんにちは!kossyです!





さて、今回は連載形式でお送りしている
ガンの重粒子線治療についての記事の最終回になります!



過去エントリはこちら
ガンの重粒子線治療とは?(第一回) - web業界未経験からエンジニアになる人のブログ
ガンの重粒子線治療とは?(第二回) - web業界未経験からエンジニアになる人のブログ





5. なぜ治療費が高額なのか?

最大の理由は、施設に費用がかかるからです。



技術の進歩で、重粒子線治療プラントを作る敷地面積は
体育館一個分程度で事足りるようになりましたが、
それでも1つ建設するのに150億かかるそうです。

これを高いとみるか安いとみるか。


私は安いと考えています。


先日ブログで少しお話ししたオプジーボですが、
一人あたり年間で3500万円の費用がかかり、保険財政を圧迫していました。
それが問題になり、現在は薬価が下がりましたが、
それでも100mgあたり73万→28万なので、年間およそ1300万円かかります。
www.asahi.com

また、こちらの記事によると、
ganjoho.jp


2016年にがんで死亡した人は372,986人(男性219,785人、女性153,201人)。
2014年に新たに診断されたがん(罹患全国合計値)は867,408例(男性501,527例、女性365,881例)。

仮に2014年にガンと診断された方の1%がオプジーボを服用し始めたら、
年間に、1300万円×8600人 = 約1118億円(*1)
の費用が保険財政を圧迫することになるため、
国の財政への影響や重粒子線の様々なメリットを考えると、150億円の建設費用も安く見えてきませんか。



(*1)現実にどの程度オプジーボが服用されるのかはわかりませんが
話を単純化するために1%の患者としています。
要は治療費が莫大になると言いたいわけです。。。




6. 重粒子線の技術は日本が一番進んでいる

現在重粒子線治療を受けられる施設は日本国内に5箇所あります。
では世界で何箇所あるかと言いますと、10箇所だそうです。

つまり世界の重粒子線の治療施設の半分が日本にあるというわけです。
これってすごいことですよね。



ではなぜ日本で重粒子線の技術が一番進んだのか。
大きな要因は、20世紀終盤にアメリカが重粒子線の研究から
陽子線の研究に切り替えたことが要因として挙げられています。

日本はアメリカが重粒子線の研究から撤退した後も、
研究を続けた結果、他を大きく引き離すことができたようです。



まとめ

拙い文章をここまで読んでいただいた方、
誠にありがとうございます。

私自身し親類をガンで亡くしていることもあり、
「ガンは恐ろしい病気だ」
というイメージを抱いていましたが、
適切な治療を行えば、実はそこまで怖がる必要のない病気なのではないか、
思うようになりました。

いつの日か、普通の風邪を治すような感覚で
ガンを治せる日が来ればいいなと思います。




参考にさせていただいたサイト・書籍
オプジーボの価格、4月から2割超引き下げへ:朝日新聞デジタル
『インベスターZ(19)』(三田 紀房)|講談社コミックプラス
最新がん統計:[国立がん研究センター がん登録・統計]
大阪重粒子線センター | Osaka Heavy Ion Therapy Center